一般ニュース 1月2009年

28/01/09 カンタス航空の最後のB747-300が退役
28/01/09 オーストラリア国内線の定時運航率が過去5年間で最悪
21/01/09 840席のA380を購入シドニー線投入−エール・オーストラル
21/01/09 昨年11月の豪州の貿易黒字額が減少も、過去3番目の黒字額
21/01/09 シドニー線、パース線、ブリスベン線を減便 − シンガポール航空
14/01/09 国際線旅客のマーケットシェアーが引き続き下落 - カンタス航空
14/01/09 中国南方航空がブリスベンへの就航を検討
14/01/09 今年アデレード線を新規開設 − ガルーダ・インドネシア航空
07/01/09 カンタス機がエンジントラブルで成田に引き返す
07/01/09 労働交渉が決裂しムンバイ線の運休の可能性 − カンタス航空

                                                

01月28日2009年 カンタス航空の最後のB747-300が退役

  カンタス航空が保有する最後のB747-300が1月20日午後7時にシドニーからアメリカの通称”飛行機の墓場”に向けて出発することになり、B747-300の時代が幕を閉じる。 同社の最初のB747-300は1984年に運航を開始し、その後5機が1987年までに納入された。 それらのB747-300は20年以上運航し、合計52万4,000時間以上飛行した。 最後の商業運航は、昨年12月29日のメルボルン/オークランド/ロサンゼルス線であった。 そして、B747-300の退役はもうひとつの時代の幕を下ろすことを意味する、操縦室での航空機関士の仕事もなくなることになった。 ”飛行機の墓場”はアメリカのアリゾナ州マラナにあり、そこで売りに出される予定である。 (Source: AAP, 20/01/09 "Qantas retires B747-300 fleet")

01月28日2009年 オーストラリア国内線の定時運航率が過去5年間で最悪
  政府が昨年のオーストラリア国内線のフライトのうち23%が延着していたと発表したことにより、国内線の定時運航率が世間の注目を浴びている。 連邦政府のインフラ・運輸・地域経済局(Bureau of Infrastructure, Transport and Regional Economics)による昨年1月から11月までの統計で、国内線の定時運航率が、統計を取り始めた5年前から最低となった。 77%の国内線のフライトが定時に到着したが、2007年の同時期は約83%、2006年は86%以上であった。 フライトのキャンセル率も昨年が最悪で、平均4%のフライトがキャンセルされた。 これはおもにカンタス・グループの整備士による賃金交渉の決裂によりストライキになったのが原因である。 定時運航率が最悪な路線はメルボルン/シドニー線であった。 (Source: Travel Today, 19/01/09 "Poor year for domestic airlines")
01月21日2009年 840席のA380を購入シドニー線投入−エール・オーストラル
  今年4月からシドニーからフランス領レユニオン島を経由してパリに就航を予定しているエール・オーストラル(Air Austral)が、エアバス社と840席のエコノミー席だけのA380を2機購入する覚書に署名した。 この仕様によって最も多くの旅客が搭乗できる航空機となり、2014年に納入される予定である。 現在A380を運航しているカンタス航空、シンガポール航空、エミレーツ航空の仕様は3クラス合わせも500席以下で、エミレーツ航空は2クラスの約650席の仕様を計画している。 
  エール・オーストラルのジェラルド・エシーブ社長は、「我々のビジョンは、多くの旅客が見込めるレユニオン島とパリ間において、高品質のサービスと低価格運賃を提供することである。 今回のA380はこのビジョンを現実にするものである」と話した。 同社の広報担当は、シドニー線に投入する可能性があるとしている。 (Source: Travel Today, 16/01/09 "Carrier reveals plan for 840-seat A380")
01月21日2009年 昨年11月の豪州の貿易黒字額が減少も、過去3番目の黒字額
  昨年11月のオーストラリアの貿易黒字が10月より15.1億ドル縮小した。 しかし、この統計を発表したオーストラリア統計局(ABS)は、それでも11月の黒字額は過去3番目の記録となっているとしている。 
  10月の貿易黒字額は29.6億ドルで、11月は14.5億ドルとなった。 これで4ヶ月間連続で貿易収支が黒字となり、11月の輸出額は過去2番目の高さとなった。 11月の商品・サービス輸出額は前月比4%減の269億ドルで、輸入額は同2%増の255億ドルとなっている。 鉄鋼原材料の輸出が大きく落ち込み、特に鉄鉱石が24%、原料炭しかし、サービス輸出は1,300万ドル増えて46億ドルとなった。 「11月のオーストラリアの輸出額の減少率は、世界の主要国と比べて大幅に低く、特に日本は27%減少している」と連邦政府のトニー・バーク貿易相代理は語った。 (Source: LLDCN, 14/01/09 "November trade surplus slides but still solid")
01月21日2009年 シドニー線、パース線、ブリスベン線を減便 − シンガポール航空

  旅客需要の低迷によりシンガポール航空は、オーストラリア、中国、ヨーロッパ、インドにおいて合わせて200便以上を減便する。 世界的な経済減速により同社は旅行代理店に、3月までにシドニー線、ブリスベン線、パース線を含めた214便を減便すると通達した。 
  同社のステファン・フォーショウ広報担当は、「昨年12月の旅客数は前年同月と比べて7.5%減少した。 運航コストが高くなり、我々はこれ以上、旅客席の半分を空席にして飛行機を飛ばすわけには行かない」と話した。 旅行代理店は、今から3月までの間に、シドニー線、パース線、ブリスベン線、香港線、上海線、広州線、ムンバイ線、ニューデリ線、ロンドン線、チューリッヒ線が減便になると語った。 
  シンガポール航空は、昨年12月は161万人の旅客を輸送したが前年同月は174万人であった。 ロードファクターも前年より4.4%減少して80%に留まっている。 (Source: Australian, 16/01/09 "Singapore Airlines cuts more than 200 flights")

01月14日2009年 国際線旅客のマーケットシェアーが引き続き下落 − カンタス航空 
  オーストラリア政府の最近の統計によると、カンタス航空が国際線旅客(到着+出発)のマーケットシェアーを引き続き減少させている。 連邦政府のインフラ・運輸・地域経済局(Bureau of Infrastructure, Transport and Regional Economics)の統計では、2008年10月のカンタス航空のマーケットシェアーが前年同月の25.9%から24.5%となり、ジェトスター航空も同じく6%から5.7%に減少した。 
  一方、シンガポール航空とニュージーランド航空はマーケットシェアーを伸ばし、それぞれ11.7%、9.4%とした。 4位のエミレーツ航空は7.5%から7.2%に減らし、5位のキャセイ・パシフィック航空は5.2%から5.6%に増やした。 2008年10月の国際線旅客数は過去最高で200万人を突破し、前年同月より1.3%増加している。 (Source: Travel Today, 06/01/09 ".Market share dip for Qantas")
01月14日2009年 中国南方航空がブリスベンへの就航を検討
  中国南方航空(China Southern Airlines)は、国際線ネットワーク拡大の為にブリスベンの運航を検討していることを明らかにした。 同社は昨年ブリスベンにセールス&マーケティング事務所を開設することを発表しており、それがオーストラリアにおけるネットワークを拡大するのではないかとの噂となっていた。 
  同社は現在、シドニー/広州間を週5便、メルボルン/広州間を週2便運行している。 今回の声明で同社は、国際線ネットワークの拡大にロンドン、ブリスベン、ニューヨークへの就航を検討しているとしている。 同社の主要な焦点は、今年も引き続き広州と北京を二元的なハブ空港として開発を行なっていくことである。 同社は2008年には新記録となる598万人の旅客を輸送している。 クイーンズランド州政府観光局も、2010年までに中国観光客を年間14万1,000人に増やすために、2007年から9,500万ドルを支出して中国マーケット戦略3ヵ年計画を始めている。 (Source: Travel Today, 09/01/09 "Airline ponders Brisbane expansion")
01月14日2009年 今年アデレード線を新規開設 − ガルーダ・インドネシア航空
  ガルーダ・インドネシア航空は、新規20路線に投入するボーイング社のB737次世代ジェット機14機が納入され次第、今年にはアデレード線を開設する。 
新規に開設を予定している路線は、Denpasar - Adelaide (Australia); Jakarta - Tanjungkarang (Lampung); Jakarta - Malang (East Java); Jakarta - Makassar - Kendari (Southeast Sulawesi); Jakarta - Makassar - Gorontalo; Jakarta - Makassar - Sorong (Papua); Jakarta - Makassar - Ambon, Jakarta - Makassar - Palu (Central Sulawesi); Jakarta - Jambi (Jambi); Jakarta - Manado - Ternate (Southeast Maluku); Jakarta - Balikpapan - Tarakan; Jakarta - Pangkal Pinang; Denpasar - Lombok (West Nusa Tenggara); Denpasar - Kupang (East Nusa Tenggara); Denpasar - Hong Kong; Surabaya -Hongkong; Jakarta - Shanghai (China) - Denpasar - Jakarta, Yogyakarta - Singapore となり、一部の路線は以前運航していた路線で、今回運航を再開する。 (Source; Aircargo Asia-Pacific, 08/01/09 "Garuda adds Adelaide service")
01月07日2009年 カンタス機がエンジントラブルで成田に引き返す
  12月29日に成田からシドニーに向かうカンタス機が離陸直後エンジンにトラブルが発生して成田に引き返したことから、約200名の旅客は成田空港で立ち往生した。 カンタス航空の広報担当は、「QF22便の機長が、離陸直後にA330-300のエンジンに小さな問題が発生し、成田に引き返す判断を行なった。 乗客179名は空港付近のホテルで一夜を過ごし、今朝の代替機でシドニーに出発した。 シドニー到着予定時刻は午後10時5分で14時間遅れとなった」と話した。 (Source: SMH, 30/12/08 "Qantas passengers stranded in Japan")
01月07日2009年 労働交渉が決裂しムンバイ線の運休の可能性 − カンタス航空
  パイロット組合との”食事手当て”についての交渉が決裂したことで、カンタス航空は赤字路線であるシドニー/ムンバイ線の運休を検討している。 オーストラリア国際パイロット組合(AIPA: Australian &. International Pilots Association)が、以上をパイロットが勤務することを可能とする特権事項の更新を拒否したことにより、今日のムンバイへのフライトが急遽メルボルンからに変更されることになる。 この特権事項は12月31日付けで終了し、これによって通常シドニーからムンバイへの直行便が、途中のメルボルンで乗務員の交代をしなければならないようになる。 しかし、同社の関係者は、このような勤務形態は同路線の赤字を更に増すことになり、運休する可能性が高いと話す。 
  今回の決裂により、カンタス航空が幹線に投入する予定の新規エアバスA330機がジェットスター航空に移管され、カンタス航空のエアバスA330機のパイロットたちの勤務回数が減少する可能性がある。 エアバスA330機に乗務するパイロットに対する勤務時間延長のこの特権は、昨年新しい労働協議の交渉の際、パイロットの過半数が反対する中、引き続き維持することが決定された。 AIPAによると、パイロットの”食事手当て”が3年間据え置きにされ、客室乗務員の”食事手当て”より大幅に低いことから、昨年の決定からパイロットの間で不満が高まってきているとしている。 AIPAの幹部たちはクリスマス前、”食事手当て”の問題が解決するまで、この特権事項を継続するのを拒否することを決めた。 しかし、カンタス航空側は、今回の問題は企業労使協定 (EBA:Enterprise Bargaining Agreement)で話し合われるものとしている。 
  AIPAのリチャード・ウッドワード副会長は、「我々がこの件について以前から警告しているにもかかわらず、カンタス航空は、この特権の再延長を提案する直前まで、なにも行動を起さなかった。 カンタス航空は、今回の”食事手当て”の交渉決裂をムンバイ線の運休の理由として利用しようとしている」と非難した。 カンタス航空のムンバイ線は2004年から始まり、当初はエアバスA330-300機を使用してダーウィン経由で運航していたが、その後年間2,000万ドル以上の赤字を削減するために、機材を小さくしたエアバスA330-200機でシドニーからムンバイへ直行で運航している。 (Source: Australian, 02/01/09 "Pilots dispute may force Qantas to cut Mumbai service")